超音波エコーというと、よく妊婦健診で使っているイメージがあると思いますが、実は運動器疾患を診るのにとても役立ちます。
超音波エコー観察装置の画像処理技術が急速に高まり、リアルタイムに損傷、動態、血流の評価が可能になりました。
エコーは、MRIの分解能0.6mmをこえる0.2mmまで進歩し、レントゲンやMRI検査では、見落としてしまいそうな細かな変化が観察出来るようになりました。
また、人体にも影響がなく、ベッドサイドで簡単に受けられ、患者様が画像をみながら、その場で、自分の状態を知ることが出来ます。
レントゲンやCTと異なり、人体に直接放射線を浴びることがありませんので、小さなお子様や妊娠中の方でも安心してご使用いただくことができます。
また、人体に無害なので、繰り返し使用して経過を観察することができます。
筋肉や関節を動かしながら観察できるので、よりリアルに患部が検査できます。
また鍼先や身体の中の状態を観ながら治療することが可能であり、一般的には刺鍼できない部位でも安心して治療ができます。
必要に応じて、動画や画像を保存することもできます。
レントゲンやCTには映らない痛みの原因、つまり観察が不可能なトリガーポイント、筋線維、靭帯、腱などの軟部組織が原因の場合、この超音波エコーが大変有効です。
鍼灸治療を行う上でも、いわゆるトリガーポイントや筋膜などの軟部組織が、関係する痛みなのか?
血流増加などの炎症所見があるのか?
骨折や血腫や腫瘍があるのか?
刺鍼部位に肺や血管や神経はないか?を判断することは極めて重要です。
つまり、鍼治療が適応する痛みなのかどうかを、これまでの経験値に加えてエコーを用いることで、その精度を向上させることができます。
また、治療部位の適切な同定のためには、圧痛と患部の動きが重要ですが、それにもエコーが役立ちます。
圧痛部位が実際はどの部位なのか?
動かした時の痛みは、どの部位が実際に動いているのか?をエコーで観察できます。つまり、より適切かつ有効的な鍼治療を可能にするのです。
下の画像は、エコーで見た鍼と鍼先です。
安全を担保しながら、いままで治療することが難しかった部位への、治療が可能になりました。
下の画像は、血流の状態を色付けしたものです。
炎症の有無やレントゲンではわかりにくい、疲労骨折などを早期に判断する事が出来ます。
※画像は、よしむら鍼灸治療院の許可を得て転載。
当院では、SAMUSUNG MEDISON社製の超音波エコー観察機器 My sono U6 で、患部の観察を行っており、観察の結果による説明をおこなった上で、患者様に最適な治療を提供させて頂きます。
また、ご希望があれば、画像をプリントアウトした物をお持ち帰りいただく事が出来ます。
(当院での治療が適応外と判断した場合、医科への紹介も可能です。)
超音波エコー装置を用いて筋膜の癒着部を探し、エコーを見ながら刺鍼する施術方法です。
これにより従来の鍼治療では難しかった、体の深い部分や、神経、血管、肺の近くでも、安全で確実な施術が可能です。
☆鍼によるエコーガイド下筋膜リリースの一例
白い部分に鍼が当たると、私の悪いところはソコ!と言う感覚を得て、症状が消失しました。
左前腕(尺側手根屈筋)に鍼を横刺した様子です。
画面の矢印の上に左側から、鍼が入ってくる様子が確認できます。
トリガーポイントによって引き起こされる病気を筋膜性疼痛症候群(MPS)と言いますが、最近の研究では、多くのトリガーポイントは筋膜などのfasciaに存在することが示唆されています。
埼玉県越谷市/よしむら鍼灸治療院
群馬県前橋市/トリガーポイント治療院
お電話 075-463-8639(ハローサンキュー) 完全予約制です。