慢性痛と呼ばれる痛みに、残念ながら魔法のように効き目のある除痛法はありません。
効果がある薬を見つけることは重要ですが、薬だけに依存しては危険を伴う場合があります。
慢性痛と呼ばれる痛みに、トリガーポイント鍼がお役に立てるかもしれません。
何より、トリガーポイント鍼は、依存や危険な副作用を伴わない安全な施術方法です。
・痛みの体験記
・ブログを書く理由
・トリガーポイント療法専門院の江原鍼灸整骨院.ホームページ
・京都市中京区西ノ京御輿岡町10番地
・診療時間 9:00~19:30(水・土 午前中)
・定休日 日曜日 祭日
・電話 075-463-8639
・「ホームページをみて…」とお電話ください
カテゴリ:痛み痺れ
ebara / 2019年09月22日(日) 18:33
脊柱管狭窄症は、下の動画のように言われています。
症状は、長い距離を続けて歩くことができません。
もっとも特徴的な症状は、歩行と休息を繰り返す間歇性跛行(かんけつせいはこう)です。
腰部脊柱管狭窄症では腰痛はあまり強くなく、安静にしている時にはほとんど症状はありませんが、背筋を伸ばして立っていたり歩いたりすると、ふとももや膝から下にしびれや痛みが出て歩きづらくなります。
しかし、すこし前かがみになったり、腰かけたりするとしびれや痛みは軽減されます。
しかし、神経が圧迫されることが原因と言われていますが、当院で行う施術で、脊柱管狭窄症の症状が良くなる方がたくさんいます。
それは、痛みの原因が神経圧迫でなく、筋膜性疼痛症候群(MPS)であるからとも言えます。
当院の施術は、手術のように後戻りできない治療法ではなく、安全性の高い施術法です。
カテゴリ:痛み痺れ
ebara / 2018年10月25日(木) 14:08
痛みが長続きすると、下の動画のような事が起こります。
自分自身が痛みを知る事は、治療戦略を立てる上で、とても重要になります。
長引く痛みでお困りの方は、当院へお気軽にお問い合わせください。
カテゴリ:痛み痺れ
ebara / 2018年10月09日(火) 22:10
痛みがつづくと気分が落ち込みます。
また、原因が分からないと、自分が納得するまで探そうとする人もいます。
この辺りは、性格や物の見方、捉え方によって大きな差があるのでしょう。
長引く痛みは、脳の中で恐怖や不安が生まれてくる、偏桃体と言う場所の活動が亢進されていると言う事がわかってきました。
鬱の人の脳の状態も、同じように偏桃体の活動が亢進しているとも言われています。
巷には健康情報が溢れかえっていますが、難しく考えず、まずは、シンプルに血の巡りを良くすることです。
ストレスがかかると交感神経が優位になり、最終的に血管が収縮して、血の巡りが悪くなります。
血管が収縮すると痛みを起こす物質が発生します。
ブロック注射は、最終的には血管を拡張させ、血流を増やします。
適度な飲酒は血流を増やしますから、昔から、酒は百薬の長と言われるのかもしれません。
当院では、トリガーポイント鍼施術・筋膜リリース療法を用いて、筋膜性疼痛症候群(MPS)の施術を行っています。
トリガーポイント鍼施術・筋膜リリース療法は、痛みの部分の血流を大いに改善してくれる可能性のある、画期的な治療方法です。
また、ありふれているにも関わらず、医療従事者の多くが知らない、筋膜性疼痛症候群(MPS)と言う痛みの情報発信に力を入れています。
カテゴリ:痛み痺れ
ebara / 2018年04月20日(金) 08:24
運動器の痛みの多くが、構造破綻モデル(ヘルニア・半月板損傷など)と考えられ、MRI、CT、レントゲンなど最新の機械を使って、痛みの原因を探り、それを修復したり、取り除くことで、除痛しようと考えています。
機械が進歩しても、痛みを抱える人が増え続けていることは、大きな社会問題です。
筋膜性疼痛症候群(MPS)と考えられる痛みは、MRI、CT、レントゲンを使っても見つけることが出来ません。
痛みは複雑系ですが、筋膜性疼痛症候群(MPS)の治療だけで事足りるケースも多々あることでしょう。
しかし、ありふれた筋膜性疼痛症候群(MPS)と言う痛みは、医療従事者の多くが知らず、他の疾患と誤診されているケースがあります。
MRI、CT、レントゲンで異常を指摘されると、不安が大きくなり、最初は、簡単治療で事足りた痛みでも、図の左のような経過を辿る事可能性が大きくなります。
当院では、ありふれた筋膜性疼痛症候群(MPS)の痛みの情報発信に力を入れています。
患者自身が痛みを知る事で、不安が和らぎ、痛みに立ち向かう勇気が湧けば、良循環を起こし、右図のように回復をしていくでしょう。
カテゴリ:痛み痺れ
ebara / 2018年04月19日(木) 08:13
痛みが長続きすると、体の中でこのような事が起こっていると言われています。
MRIやCT、レントゲンを駆使しても、下の中にあるような現象を見ることは出来ません。
トリガーポイント鍼施術・筋膜リリース療法は、赤い矢印の付近に介入することで、痛みの悪循環を断つお手伝いをします。
図の中のどこで介入しても、痛みの悪循環を断つことは可能です。
認知行動療法や運動療法も、すぐに結果は出なくても、継続することです。
カテゴリ:痛み痺れ
ebara / 2018年04月18日(水) 08:37
痛みの定義は、下記文章で説明でき、痛みを長引かせないことが重要です。
赤字にあるように、痛みは個人的な体験ですから、本人が痛いと言えば、はっきりとした原因が見つからなくても、嘘でもなくそれが病気です。
多くの医療機関は、痛みを構造の破綻、ヘルニアや半月板損傷などと考え、診断や治療行為をしてきましたが、痛みを抱える人は増え続けています。
筋膜性疼痛症候群(MPS)の痛みは、MRI、レントゲン、血液検査などでは分かりません。
ありふれた筋膜性疼痛症候群(MPS)と言う痛みが、医療従事者の多くが知らず、他の疾患と誤診されている事が多いのは、痛みの難民が増え続ける大きな問題です。
当院では、鍼を用いて、筋膜性疼痛症候群(MPS)の施術を行っています。
痛みの鎮痛と基礎知識より抜粋⇒http://www.shiga-med.ac.jp/~koyama/analgesia/pain.html
痛みとは、痛みはたいへん不快な感覚であり、不快な情動を伴う体験である。
外部からの侵害刺激や生体内の病的状態なときや、その時点では組織が傷害されてなくても、それらの刺激が長く続くと組織が傷害されると予想されるときに生じる感覚である。
従って、痛みは「生体の警告系」として重要な役割を果たす。(不幸にも痛みを感じない先天性無痛症という疾患がある。)
しかし、痛みは痛みの悪循環を引き起こすので、「生体の警告系」であっても、鎮痛処置が必要である。
カテゴリ:痛み痺れ
ebara / 2018年04月17日(火) 08:10
メールや電話で、同じ質問を繰り返ししてこられる方がいますので、お困りの方の参考になれば幸いです。
施術料金、保険適応範囲、開院時間、アクセスなどは、WEBサイトを見てもらえれれば、理解できるように作ってあります。
患者さんが期待する効果が出るか否かは、治療してみてみないと分からないのが実情です。
分からいからと言って、痛いと訴えた患者さん全てに、施術を開始して良い訳ではありません。
リウマチのような痛みを、当院で行う施術でで、コントロールするには、いささか無理があります。
要は、ありふれた筋膜性疼痛症候群(MPS)と言う痛みが、医療従事者の多くが知らず、他の疾患と誤診されている事が多いのが問題です。
当院では、患者が訴える痛みに効果が無いと判断した時は、医科に紹介したり、施術をお断りしいます。
例をあげれば、炎症の強い痛み、悪性腫瘍、糖尿病などによる真の神経障害なです。
多くの方は、医療機関を経て当院を受診されるので、まずこのような可能性は低くなります。
外傷による損傷の程度や、オーバーワークによる疲労骨折などは、超音波エコーで判断できますが、このような痛みも、基本的には、施術の適応外となります。
上記から外れた物は、筋膜性疼痛症候群(MPS)による痛みの可能性が高くなるので、トリガーポイント鍼施術・筋膜リリース療法の適応範囲となります。
診断行為は医師のみしか許されていませんが、治療をした結果、痛みが取れれば、骨折や悪性腫瘍でなかった言えます。
このようなケースを治療的診断と呼びます。
どれくらいで効果があるかは個人差が大きく、一回で長引く痛みに思うような効果がなかったとしても、施術に効果が無いと決めることは出来ません。
ただし、延々と効果が出ない治療を継続するもの問題がありますから、10回1クールなど、予め期間や回数決めて治療を開始するのも良いと思います。
いずれにしても、自由診療でも、時間や刺激など、何かしらの制限加わります。
保健診療なら尚更です。
その事を理解し、医師や施術者との良好な関係を構築しながら、痛みを手放して行きましょう。
カテゴリ:痛み痺れ
ebara / 2018年04月16日(月) 15:22
下の記事を書かれた、北原雅樹先生、鍼を使って、疼痛治療をされています。
日本の痛み医療は、欧米より20年以上も遅れているといわれています。
トリガーポイント療法は、長引く痛みでお困りの方に、お役に立てるかもしれません。
当院は、筋膜性疼痛症候群(MPS)と呼ばれる、ありふれた痛みがあることを、一人でも多くの人に知ってもらうために、情報発信を続けています。
https://medical.jiji.com/topics/381?page=1
―慢性痛とはどういう痛みを指すのか。
北原 世界保健機関(WHO)が作った国際疾病分類(ICD)は10年ごとに改訂され、登録済みの疾病の見直し、新たな疾病の追加が行われる。来年の改訂に向け、慢性痛の登録を新たに決定。「3カ月以上続く持続性または反復性のある痛み」と定義された。
慢性痛については、専門家の間でもかんかんがくがくの議論があり、患者本人も本質を理解していないことが多い。痛みには胃潰瘍、急性胃炎、骨折など組織の障害に起因する「急性痛」と、頭痛や腰痛、リウマチ、線維筋痛症など原因が分かりにくい「慢性痛」がある。
慢性痛は組織の治癒期間を終えても続く。最終的に脳でさまざまな情報が統合(処理)されて痛さを感じる仕組みで、痛みによって起こる障害に対処しなければならず、急性痛の治療とはアプローチがまったく違う。
―急性痛と慢性痛の対処法は
北原 急性痛では、原因の病気や障害を治しやすくするため痛みを軽減する処置を取る。安静にしたり神経ブロックを行ったり、薬物療法などでも痛みが治まる。診断結果により治療法が大体決まっており、治療に伴い痛みは軽減される。しかし慢性痛は原因が分からず、手を尽くしても何も改善しないとして放置される場合も少なくない。
―慢性痛は何が原因か
北原 急性痛は同じ胃痛でも、胃潰瘍と胃炎では全く治療方針が違う。急性痛の場合、診断名は大変重要だ。慢性痛は生活習慣病から来る痛み、疾患による痛み、処置に伴う痛みなどがある。すべてが混合性疼痛(とうつう)で、ほとんどの場合、痛みに対する治療方法は同じだ。痛みの状態を見て医学者が無理やり診断名を付けているにすぎない。患者は病名を知りたがり知ることで安心するが、一般の診断名と痛みの原因が違うことも少なくない。重要なのは、痛みが明らかな原因がある急性なのか、そうでない慢性かを診断することだ。
―慢性痛の治療法は
北原 日本に慢性疼痛のガイドラインはない。放置される慢性痛のうち、一番多いのは筋肉の痛みだ。混合性の痛みだが、軽度なら不自然な姿勢で仕事をしない、軽い運動をする、減量、睡眠3~4時間前からの飲酒はしないことなど日々の生活で改善、予防ができる。簡単なことだが、患者もかかりつけ医も知らないのは、情報が広く伝わっていないからだ。慢性痛は我慢すれば治ると思われがちで、積極的に治療が行われてこなかった。
私が行っている治療は、運動療法や心理療法が中心。筋肉痛には東洋医学のはりを使用した筋肉内刺激法も取り入れた。麻酔科医だけでなく、精神科医、リハビリテーション医、理学療法士、臨床心理士など、複数の医療者が治療を行う集学的な治療が、慢性痛治療の標準的なモデルになっている。
―日本の慢性痛治療は遅れているのか。
北原 国際疼痛学会(IASP)は2010年、「患者が痛みに対する適切な治療を受けることは基本的人権である」などとするモントリオール宣言を採択した。つまり痛みの診療は行政や医療機関の義務ということだが、日本では注目されず、翻訳もされなかったので私は自分で訳した。
痛みセンターの草分けは米国で、1961年に朝鮮戦争の戦傷者や急速に進む工業化によって激増した労災患者への慢性痛対策として始まった。70~90年代に米国全土に広がり、欧州諸国にも拡大した。しかし2000年代に入ると米国の痛みセンターは経営的に成り立たず閉鎖、解散されたが、欧州ではさらに発展し、各国が医療費抑制を目的に医療保険システムの中に位置づけた。国全体でシステマチックに実施し、コストパフォーマンスが高いシステムになっている。
日本は以前、大学病院でもペインクリニック科は機能していない名ばかりなところもあった。私のいる横浜市大は外来診療を毎日行うが、毎日行う施設は少ない。痛みセンターは全国十数大学に設置されているものの、IASPの基準を満たしているところは少なく、人材も資金も大幅に不足している。世界各国で痛みセンターがどんどん広がっている中、先進国では日米だけが取り残されている。
―日本の慢性痛治療はどうあるべきか。
北原 痛み治療は臨床面だけがクローズアップされがちだが、複雑な痛みの治療は臨床と研究が一体となる必要がある。調査結果をフィードバックし、さらに加速する超高齢社会の中で、慢性痛を抱える高齢者の診療をシステマチックに行う痛みセンターを国内につくることが急務だ。重症患者の治療だけでなく、予防も行い、健康寿命を延ばすことも期待できる。次世代の専門家育成も重要な課題だ。
臨床・教育・研究のほかに、行政、総合診療医、一般市民などへの情報提供・PRも、欧米の痛みセンターでは大きなウエートを占めている。
2025年には65歳以上が3600万人、稼ぎ手が減少し、日本は経済的にも貧しくなる。慢性疼痛患者は現在2000万人。経済的損失は数兆円といわれている。痛みセンター設立には立法化を含め、さらなる展開が必要だ。患者会やマスメディア、SNSなどで、関心を高めて多くの人たちが声を上げていくことが望まれる。
カテゴリ:痛み痺れ
ebara / 2018年02月13日(火) 15:24
我が国の痛みの医療は欧米諸国より20年以上遅れています。
痛みに耐えるうちに新たに病気としての痛みが出現する可能性があることを知りません。
悲しいことに医療従事者も知りません。(愛知医科大学痛み講座より)
筋膜性疼痛症候群(MPS)は、ありふれた痛みにも関わらず、医療従事者の多くが知りません。
当院は、体の治療やメンタルサポートだけでなく、情報発信にも力を入れています。
口と顔の痛み.infoと言うサイトに、慢性疼痛患者の心得と言う記事が掲載されてます。
長引く痛みで、お困りの方にお役に立てる記事だと思いますので、全文を掲載しておきます。
口と顔の痛み.info⇒http://www.orofacialpain.info/
慢性痛患者の心得⇒http://www.orofacialpain.info/index/pacients/kr_kokoroe
慢性疼痛患者さんが心得ておくこと
痛みが長引くと、痛みのことしか考えられなくなってきます。
脳の「痛みを感じる部分」と「感情をコントロールする部分」は非常に近い所にありますので、感情は痛みの感じ方に大きく影響します。
落ち込んだりストレスがかかった時に痛みが悪化するのは、この理由によります。
特に「うつ病」と「慢性の痛み」は、深い関係があることが知られています。
また、「今日はいつもより痛いようだ」「あ、今痛みが来た。こんどはまたいつ痛むだろうか」「一生このままだろうか?」と痛みについて繰り返し考えることで、脳の「痛みを感じる部分」と「感情をコントロールする部分」が刺激され、痛みの神経回路がヒートアップして、過剰な活動を始めてしまいます。
つまり、思い詰めれば思い詰めるほど、痛みはひどくなるのです。
こうして長い間繰り返し考え続けると、脳の痛みの回路は勝手に働き続けるようになります。
こうなると、実際に体に異常がなくても、激しい痛みを感じるようになります。
最終的には、脳の痛みを解釈する部分が異常をおこし、頬や足の筋肉を指でちょっと押しただけでも、「痛い」と感じるようになってしまいます。こうなるとかなり治療が難しくなります。
この状態は患者さんが自分で作り出してしまうことが多いため、ここでは、「難治」にならないための心構えをお話しします。
<自分で痛みをコントロールする方法を身につける>
* 痛みについて考える時間を減らす
何かに気を取られたり、集中しているときには痛みを感じないことが多いと思います。
そのようなことを見つけ出し、痛みから気をそらせるよう努力してください。
この「何か」を見つけて、それに集中し、痛みを忘れている時間を増やしてください。(このことを「コーピング」といいます。)
「痛みについて考える時間を減らすこと」は、「脳の痛みの神経の過剰活動を減らすこと」とイコールです。
このコーピングがうまくいくと、薬の効果が現れやすいという大きなメリットがあります。
全く薬を使っていない患者さんでも、「痛みはあるが気にならない」という、不思議な状態で治療を卒業していく方もおられます。
逆に、どんなにたくさん薬を服用しても痛みについて考え続けていると、薬の効果は相殺されてしまいます。
* 落ち込まない
「この痛みには治療法がない(に違いない)」「本当に治るのだろうか?」「この痛みで私の人生はめちゃめちゃだ」などという考えが心に浮かんだら、その悲観的な考えをすぐに中断してください。
落ち込むと、痛みが悪化するだけではなく、痛みを克服しようとする意欲まで失ってしまいます。
* 一人でぼんやりする時間を避ける
多くの場合、忙しいときには痛みを感じません。
逆に、「家でぼんやりテレビを見ているとき」、「寝る直前、なにもすることがないとき」などには、痛みが強く感じられます。
こういうときに感じた痛みが、また患者さんを落ち込ませます。
ですから、何か夢中になれること、空虚ではない時間を意識的に作っていくことが大事です。
* 趣味や気晴らしを有効に利用する
慢性の痛みを持つ患者さんの多くは、今まで好きだった趣味や、友達との外出、旅行などをやめて、家に引きこもりがちになります。
痛いので出かけるのをためらってしまう気持ちはわかりますが、そうして独りで家に引きこもることで、ますます痛みのことを恨めしく考え続ける環境を作ってしまいます。
今まで好きだったこと、好きだった人との活動は続けてください。
<家族や社会から孤立しない>
* 建設的な生活を続ける
朝、決まった時間に起きて、決まった時間だけ家庭や社会で働くという建設的な生活を放棄しないでください。
痛みが長引くと家事を放棄したり仕事を辞めてしまうことがありますが、健全な生活のパターンが崩れると、徐々に、一日中痛みのことを考えながら寝て過ごすようになってしまいます。
こうなると、治療はかなり難しくなります。
* 痛みがあっても、「やるべきことはやる」
痛みを理由に、予定された行動をキャンセルしないでください。
痛みがあっても、家事や仕事などの「やるべきこと」は今までどおり行うようにしてください。
* 痛みを食卓の話題にしない
慢性顔面痛患者さんの9割は女性ですが、痛みにとらわれた生活では、朝起きたときから自分の痛みについて家族にぐちを言い続けてしまうことがあります。
繰り返し痛みについて話し続けることは、脳の痛みの回路を活性化させて、痛みを悪化させる原因になります。
また、うんざりした家族があなたを避けるようになり、孤立してしまうこともあります。
痛みのことは、必要最小限の話題にしてください。
*疼痛緩和よりも社会復帰を
慢性疼痛(特に非定型顔面痛・非定型歯痛)の最大の問題は、患者さんが社会生活を止めて、家に閉じこもってしまうことです。
ひどくなると、一日中横になっているような状態になります。
非定型顔面痛・非定型歯痛は命にかかわる病気ではありませんが、痛みのために、人生の重要な時期を引きこもって過ごし、仕事、友人関係を失ってしまう人は少なくありません。
気がついたら、結婚の機会や仕事を失い、両親もいなくなって、経済的に立ち行かなくなっていたということにならないよう、「社会生活を続けること」、「社会に復帰すること」を第一目標としてください。
<その他の注意>
* 家族に依存しすぎないこと
患者さんが家族に依存し、家族も過剰に手厚く患者さんの世話をしている場合には難治になることがあります。
「痛みがあること」で、なにか得をする・嫌なことをしないですむことを「疾病利得(しっぺいりとく)といいます。
「家族が大事にしてくれる」「家事をしなくて良い」などが代表的な「疾病利得」です。
そして、「疾病利得」がある場合には難治です。
本人が無意識に治りたくないと思っているためです。
* 筋肉をリラックスさせる
体に力が入り、筋肉が固くなってしまわないように気をつけてください。
軽い体操や、こっている場所に温湿布をあてるのもいいでしょう。
筋のこりは、痛みを悪化させます。
また、浅くて速い呼吸もやめて、お腹から、ゆっくり深く呼吸してください。
<患者さんの家族が心得ておくべきこと>
* 疼痛性障害の痛みは、患者さんの脳が感じている痛みで、本物の痛みです。
仮病扱いして、患者さんを責めるのは筋違いです。
* 患者さんに、「まだ治らないのか」とか「我慢できないのか」というようなプレッシャーを与えるのは逆効果です。
ストレスは疼痛を、一層悪化させます。
* 治療を妨げるような事をしない。
(第一選択は、抗うつ薬による薬物療法です。中途半端な知識で、抗うつ薬の減量を忠告したり、他の習慣性のある薬や健康食品を勧めたりしないこと。)
* 患者さんをいたわりすぎることも、痛みを悪化させる可能性があります。
患者さんが自分でできること、今までやってこれたこと(家事など)は、患者さんに任せてください。
毎日痛みについて長々と話を聞くことは、患者さんの意識を痛みに集中させるため、逆効果です。
必要以上に痛みを家族の話題にしないことが重要です。
カテゴリ:痛み痺れ
ebara / 2017年07月25日(火) 15:48