痛みに関する話題を綴った日記です。
初学者の方にははよいかもしれません。解剖書としては、少し物足りない感じもありますが、どんな本にも新たな学びがあります。繰り返し読むことで、何かと繋がるときもあります。
カテゴリ:読書
ebara / 2010年12月29日(水) 13:46
ここ数カ月、デルマトーム図と言う検索ワードが上位に来ています。
m_chiro先生のブログ「脳‐身体‐心」の治療室で、デルマトームについて分かりやすく解説されていますので、紹介させて頂きたいと思います。
http://mchiro.exblog.jp/15659225/
「痛み学」NOTE35. 痛みの臨床的指標
デルマトームとは脊髄神経後根が支配する皮膚領域、つまり求心性の感覚神経の皮膚支配領域のことであるが、脊髄が形態的に分節構造を持っているわけではない。
したがって皮膚節の境界も曖昧なわけで、あくまでも機能的な分節が31対の脊髄神経支配で区分けしている。
当然のごとく、その境界に定説はない。極めて不確定である
臨床の現場では、腰椎の4番ー5番にヘルニアがあると指摘されているが、デルマトーム図と全く異なる部分に痛みを訴える患者さんがおられます。
そもそも、人間は身体症状と視覚が一致して、初めて明確にそこが痛い、痒いと認識できるのかもしれません。
例えば、蚊に腕を噛まれたとしましょう、腕なら噛まれた場所が目で見る事が出来ますから、ピンポイントでここが痒いと言えます。
これが、背中であれば見えませんから、この辺りが痒いと認識できますが、ピンポイントでここが痒いとは言えません。
しかし、人に蚊に刺された箇所を掻いてもらっうと、痒みのポイントが明確にります。
痛みは傷があると明確に視覚と一致できますが、そうでない筋筋膜性疼痛症候群(MPS)のようなものは、視覚と痛みが一致する事はありませんから、患者さんの訴えも、この辺りが痛いと言うような曖昧な訴えの方が多いように感じます。
そのような場合は筋の触診や問診、痛みが出る動作、楽になる動作などを聞きとり、悪い部分を割り出す必要があります。
しかし、それ以前に痛みを診る者が、筋筋膜性疼痛症候群(MPS)の存在を知らない、患者サイドも画像診断をして貰わないと安心しないと言う現実があります。
私が小学生だった35年前も痛みを訴えて病院に行けばレントゲン撮影→異常なし→様子をみる。
それが、35年経った今でも大きく変わっていません。
そして、痛みを抱える人が増えていると言う現状。
痛み治療に満足している患者さんは20%未満であると言う事も耳にします。
痛みは慢性化すると一筋縄で行かない場合が多いですから、現況では患者自身が賢くなるしかないのかもしれません。
カテゴリ:痛み痺れ
ebara / 2010年12月28日(火) 08:13
トリガーポイント鍼の鎮痛メカニズム
トリガーポイント鍼のメカニズムに、軸索反射があげられます。
軸索反射についてわかりやすい記事がありましたので、備忘録としてUPしておきます。
http://www.shiga-med.ac.jp/~koyama/works/k-study.html
C繊維の先にあるポリモーダル受容器が、脳に痛みの信号を送ると同時に効果器としての役割を果たしているのが分かります。
カテゴリ:痛み痺れ
ebara / 2010年12月06日(月) 01:28
私が尊敬するm_chiro先生が、ご自身のブログ「脳‐身体‐心」の治療室で紹介くださった、痛み学 -臨床のためのテキスト-
を取り寄せました。
http://mchiro.exblog.jp/15533518/
「痛み学」・座右の書
m_chiro先生とは一度もお会いしたことがないのですが、お忙しい身でありながら、私の愚問にいつも丁寧にお答えして下さいます。
熊澤先生もコメディカルの領域に大変な期待を寄せておられた。その意味で、Wallと同じ考えに立つものと考えるが、熊澤先生はコメディカルのみならず鍼灸やカイロなど、更に幅広い領域に期待を寄せておられた。
この本は、そうした領域の人たちの座右の書とも言えるものだろう。
私もこの言葉を肝に命じ、本を熟読したいと思います。
カテゴリ:読書
ebara / 2010年12月06日(月) 00:53
頚痛・腰痛・椎間板ヘルニア・関節痛など筋痛症の掲示板のカキコミに痛みの悪循環についてのコメントがありました。
下記の内容を理解するのも、この図を理解するのも患者さんには難しいかもしれませんが、参考にUPしておきます。
http://hobab.fc2web.com/sub4-pain.htm
痛みが悪循環に陥ると、この図のように複雑なメカニズム。
更に図以外にも、不安などの心理的な要素も加わってくるでしょうから、この図だけでは表現しきれないかもしれません。
慢性痛になったものは、抹消性感作、中枢性感作が複雑に絡み合っていますから、現時点で決まり手はないのが事実ですが、理屈では、痛みの悪循環を断ち切るには、この図のどこで介入してもよいと考えればよいのではないしょうか?
一つの治療で効果があがらないならば、拘る必要はなく色々試してみるべきだと思います。
誰でも痛みが強い時はくじけそうになります。
そう言う時に、医師であれ、家族であれ、痛みの仲間であれ、しっかりサポートしてくれる存在が側に居る事は、大きな力になるはずです。
カテゴリ:痛み痺れ
ebara / 2010年11月05日(金) 09:01
たろーさんが、私の記事に良書の紹介をして下さいました。
濁った水はそのまま静かにしておくといつしか澄んでいる私たちは誰でも、しじゅう困ったり悩んだりする。そんなとき、そこから無理に逃れようとせず、静かに待っているのだ。不安が抑えられなければ不安なままでいい。「これからもっと悪くなる」と考えったていい。ただ、いま水は濁っていても、いつかは澄んでくる ― この真実さえ信じていたら、私たちの生き方が静まる、そして楽にもなるのではないか。
心にス~ット入ってくるようなフレーズです。
読み終わり次第、院の貸し出し本に追加いたしますので。貸し出しを希望される方はお気軽にお申し出ください。
カテゴリ:読書
ebara / 2010年10月24日(日) 09:19
調べたい事がありましたので、引っ張り出してみました。
10年くらい前に発売された本です。
私が修業をしていた接骨院の院長の息子さんが、この本の翻訳をされています。
何度読んでも分からない部分がありますが、それでも理解できる項目も増えています。
カテゴリ:読書
ebara / 2010年10月12日(火) 16:02
http://junk2004.exblog.jp/12033878
記事より、トリガーポイント鍼の鎮痛メカニズムの図をお借りしました。
痛みと鎮痛の基礎知識より抜粋
軸索反射による神経性炎症→
軸索反射とは、反射経路が1次求心性神経の軸索のみで生じる反射である。
侵害受容器で発生した興奮は、脊髄終末部に伝わるだけではなく、軸索分岐部から他の分枝にも逆行性に伝わり、末梢終末からP物質やCGRPが放出され、これらは付近の血管や白血球などに働き、様々な変化を引き起こす。
抜粋終わり。
ポリモーダル受容器が効果器としても働いたと言う事ですね。
もちろん、痛みはソフトの問題ですから、何も感じないようなバイオネックスや、遠隔治療、操体法etc
どんなものでも効果がでる可能性がある訳です。
言いかえれば、上記のようなメカニズムがなくてもよい訳です。
カテゴリ:痛み痺れ
ebara / 2010年10月08日(金) 17:25
痛みの概念が少しづつ変わり始めています。
慢性痛の発生メカニズムにNMDA受容体が関与しているようです。
NMDA受容体で検索しても、なかなかわかりやすく説明されているものがありません。
なぜ、慢性痛になるのか?
NMDA受容体はどのようなものなのか?
どのような役割をしているのか?
私がいつも痛みの事を学ばせてもらっている、m_chiro先生のブログ「脳‐身体‐心」の治療室の記事「痛み学・NOTE」26. 神経因性疼痛の機序と舞台の中に、私が知りたいことがわかりやすく書かれていますので、備忘録として書き留めておきたいと思います。
痛みを扱う医療従事者であれば、知っておきたいメカニズムです。
カテゴリ:痛み痺れ
ebara / 2010年10月07日(木) 00:01