ここ数日、ギックリ腰の病態で、三人の腰痛患者さんが見えられました。
一人目は、最初から鍼希望。
二人目は、鍼は嫌だと言うことで午前中に手技にて治療。
午後になって、痛みでどうにもならなくなり、左脚の痺れ、足があがらないと言って、午後再び来院されました。この痛みが取れるなら、鍼でも何でもすると言う事で、トリガーポイント鍼をしました。
三人目は、鍼は恐いと仰るので徒手治療のみ。
それぞれ、運動考察、触診から痛みの罹患筋を同定→治療。
要は、鍼をしたか徒手のみかの違いで、施術する筋肉は同じです。
結果、一人目の方は二回で治療終了。
二人目の方は、一回の鍼で足の痺れもなくなり、足がスムーズにあがるようになり、結局、二回の治療で、重い荷物を運ぶ仕事に早期復帰されました。
三人目の方は、二回目の治療終了時点で、痛みは軽くはなったが、座っていると痛みが増してくるので、まだ治療が必要なレベルです。
下の画像は、一番痛みが酷かった二人目の患者さんの治療ポイント。
殿筋、最外層の腰方形筋までが、強烈に感作されていました。
こうして、同じ視点で治療をしても、鍼を使うのと徒手では、やはり鍼の方がよく効くように感じますが、恐い、痛いと言うイメージが先行してしまいます。
実際、初めて体験した方は、もっと早く鍼治療やっとけば良かったと言う感想が多いです。
腰の手術をしたが痛みが取れず、あちこちで治療を受けられていた30代の女性の患者さんが、昨日二回目の治療に来られました。
一回目は、八か月前に治療をしています。
一般的な、トリガーポイント治療に加え、如何に今の痛みの治療の多くに矛盾があるかを説明しました。
この患者さんは行く先々で、言われるままの事を信じ、腰に悪いから、あれも駄目、これも駄目、再発と言うメガティブなことを刷りこまれ、自信が無くなっていたようです。
昨日も、私が話したことで、今までの霞がかかったような状態から抜け出せたような感じで、月に何度も腰の治療をしていたのに、なんやかんや言いながらも、八ヶ月間痛みから解放(とはいえ痛かった時もあるでしょう)されることが出来たようです。
今回は、触診と運動考察から、罹患筋を左右の多裂筋、左の腸肋筋、左の小殿筋をリリースしました。
結局、体の治療よりも、安心と言う薬が効いたと思えるような症例でした。
40代の男性の患者さん。
主訴は、去年の夏ごろからの腰下肢痛です。特に、デスクワークが一番辛いそうです。思い当たることと言えば、長時間のドライブで、腰(殿部)付近に違和感を覚えたくらい。そこをマッサージしてもらい、更に症状が悪化したというお話しでした。
MRI検査の結果、神経が出る隙間(たぶん椎間孔のことでしょう)が少し狭いが、これくらいで、そんなに痛みが出るはずはないと言われ、腰の牽引を継続するも改善せず。
そうこうしている間に、痛みで仰向けに寝ることも出来なくなったそうです。
患者さんは、腰痛も訴えられていましたが、多裂筋、腸肋筋などを探索しても感作部位は見つかりません。梨状筋も特に感作なし。続けて探索すると、下後腸骨棘付近や、小殿筋の後縁に沢山の感作部位がありました。
今日、二回目の治療にお見えになりましたが、デスクワークはまだ辛いものの、一回の鍼治療で、横向けにしか寝られなかったものが、仰向けに寝られるようになったと報告をいただきました。
今日は、仰向けで殿筋の前縁部に見つかった感作部位を主に処理しました。手が開いていたので、もう一度うつ伏せで探索すると、大殿筋の上縁と大退骨の付着部にも沢山の感作部位が見つかりましたので、ここを処理して様子を見てもらいました。
この患者さんは、ネットで検索して当日に来院されました。このように行動力のある患者さんばかりなら、こちらも助かるのですが。。。
先週末、大きな大会を翌日に控えられた、50歳代の女性の患者さんが来院されました。
朝、訳も無く腰に違和感を覚え、時間を追うごとに痛みが増してきて、腰を伸ばすことが出来なくなったそうです。自分でも、腰のどこが痛いかはっきりしないと仰ります。
経験から、初期には患部をあまり刺激するのは、逆に症状を悪化させることもあるので、翌日のことを考え抹消をモニターしていきました。右のアキレス腱移行部に、口ではうまく言い表せませんが、何か流れが停滞するようなポイントを感じ取りました。そのポイントの制限をリリース。仰向けでモニターすると、中殿筋の前縁部にも同じような感じが掴めましたので、ここもリリース。
徒手だけの治療でしたが、帰り際には、腰が伸びて動作が楽に行えるようになりました。
・痛みの体験記
・ブログを書く理由
・こんな症状の方が来院
・トリガーポイント療法専門院の江原鍼灸整骨院.ホームページ
・京都市中京区西ノ京御輿岡町10番地
(JR円町駅を北へ徒歩5分。島津アリーナ京都を南へ100メートル。)
円町、大将軍、白梅町、等持院、花園、西ノ京、太秦、鳴滝、宇多野方面からもすぐです。
・診療時間 9:00~19:30(水・土 午前中のみ)
・定休日 日曜日 祭日
・電話 075-463-8639
・「ホームページをみて…」とお電話ください
今年の初めから、殿部と左の下腿に痛みを感じ始めた60歳代男性の患者さん。
10分座っていると症状が酷くなり、車の運転も痛い方の殿部に体重がかからないように運転、仕事中は何度も痛みで立ちあがらないといけないようです。
約1ケ月前に初めて来院されました。それから、3回の鍼治療をしました。
初回は、小・中殿筋の前方部に強く感作する部分があり、鍼をした後はしばらく鍼をした場所が重くだるくなったそうです。二回目の施術後から、一時間は座れるようになったと喜んでおられましたが、昨日無理をしたのか少し症状が再現したので、今回は早目に鍼をしに来られたそうです。
今日は、仙骨の外縁と大腿骨の大殿筋が付着する部分に鍼をしたところ、あ~そこそこと言う認知覚があるポイントがありました。鍼で良くなるのですから、MPSと言う病態だと思われます。
追記
3回目の鍼治療の翌日来院されましたが、鍼治療の翌日の重だるさも無く、痛みも楽になり過ごせていると言うお話でした。
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50歳代の女性の患者さんが久しぶりに来院されました。
主訴は腰痛で、重い物を押したときに軽く痛みがでてから、だんだんと痛みが酷くなってきたそうです。急性の腰痛なので、治療としては難しくありませんが、全身が過敏化しています。
話を聞くところ、突然身内に不幸があり、あまりのショックで、不眠、突然声がでなくなると言うような症状が、痛み以外にもあると言う事でした。声のほうは、耳鼻科で検査されましたが異常なしで、様子を見ている間に1週間ばかりで治ったようです。
私は医師ではないので診断は出来ませんが、突然声がでなくなるような症状は、転換性障害と呼ばれるものに似ています。昔はヒステリーとも呼ばれていました。ストレスと深い関係があります。身体の症状がガス抜きになって、心身バランスを取っていると言う見かたもあるようです。
そして、この患者さんの痛みは、心身一如と言う観点から診た方が理にかなっているのではないかと言うお話しをさせていただきました。
患者さんも凄く納得が出来ると仰って、マイドクターを借りて帰られました。痛み以外の症状が辛い場合は、かかりつけの医師に相談するようにアドバイスしておきました。
・江原鍼灸整骨院.
・京都市中京区西ノ京御輿ケ岡町10番地
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この時期、ぎっくり腰の患者さんが増えるように思います。
朝から、ぎっくり腰を起こした中年女性の患者さんが2名。大きな外力が加わった訳でもなく起きたぎっくり腰は、自覚症状がないだけで、機能が低下した筋肉がたくさんあり、触察すると感作している筋肉が、罹患筋以外にもあることがすぐにわかります。二人とも、一番辛いのは靴下を履く動作が困難。
一人目は鍼治療で対応させていただきました。前屈以外に側屈困難もあります。
院にある一番細い鍼を使い、多裂筋と腰腸肋筋の移行部と腰方形筋、殿筋部分は鍼施術。
細く短い鍼では大腰筋と腸骨筋は、治療が困難な為、仰向けで同筋肉を徒手治療しました。それでも、まだ運動制限のある部分は、等尺性収縮を利用して可動域を確保。
完全に除痛は出来ませんでしたが、治療後の動作や痛みの確認では合格点を出せるレベルです。
なるべくリバウンドが少ないように置鍼する時間を20~30分確保します。施術後、鍼の跡が痛ければ、何故そうなるかお話して、痛み止めを飲むようにアドバイスしますが、今までに鍼の跡が施術前よりも痛くなったという、患者さんからの報告は1回あっただけです。
どちらかと言うと、治療直後よりも次の日に楽になっているケースのほうが多いように思います。
もう一例は、徒手のみで対応。
仰向けで、大腰筋、腸骨筋を処理した時点で、動作時痛がかなり改善。今度はうつ伏せで、多裂筋と腰腸肋筋、殿筋部分を処理。
動作時痛を確認してもらうと、前屈時痛は取れましたが、今度は後屈時痛が辛いと訴えられます。この方は、問診時に立位より座位では疼痛がマシになりました。細かく診れば、ハムストリングを掴んで前屈してもらうと動作時痛が楽になります。そこで、ハムストリングを等尺性収縮を利用して緩めてみたところ、あらゆる動作が楽になって帰って貰う事ができました。
Aさん、70歳代男性。座っている姿勢から立ち上がろうとした時に右腰に痛み。腰を伸ばせない。
Bさん、60歳代男性。前かかがみになった時に右腰に痛み前屈困難。
Cさん、40歳代男性。長時間立っていると左脚が痺れてくる。
整形外科で背骨の歪みと骨棘が神経を刺激しているのが原因。働きすぎ、年のせいだから仕方ないと言われる。
AさんBさんは、罹患筋を特定して等尺性収縮を利用して治療。即座に完治といえるくらいに改善。どちらも、急性痛ですから、治療の押さえどころを間違えなければ、難しくない症例です。
問題はCさん。年間の休みが片手くらい。一日の睡眠が4時間程度、残りの殆どが立ち仕事。偏食傾向。症状が出てから時間が経過している事。オマケニ、医師によるレッテル。
小殿筋にジャンプサインがありました。罹患筋にアプローチした後に、仙腸関節を合わせるように矯正。上部腰椎の可動性の無いセグメントも矯正。
一通りMPSやTPの事、セルフメディケイトのやり方をお教えして終了。私は、生活習慣については、通常こちらから深入りする事はありません。ただ今回のケースは、治療だけで乗り越えられるか考えさせられた症例です。
私の院に来られる患者さんは、まずMPSの事を知りませんし、知ろうともしない方が殆どです。医師にヘルニアや脊柱管狭窄症、他の構造損傷と言うレッテルを貼られていられる方ばかりです。
http://junk2004.exblog.jp/13064961/
間欠性跛行(脊柱管狭窄症)は筋性疼痛。ほんとは、こう考えるのが一番理にかなってるのですけど。後は、患者さんがどのように判断してくれるかです。
一口に言っても腰痛の原因は様々ですが、多くは、筋・筋膜性疼痛症候群(MPS)と呼ばれるものだと思います。では、そのMPSの原因はと聞かれれば、様々な要因が絡み合っているとしか言えません。
30歳代の女性の患者さん、前屈するときや、いきむ時に(腹に力を入れる)痛みが出ます。
年末から痛かったそうですが、小さい子供から目が離せず時間が取れず、風邪も重なっていたので、たまりかねて昨日来院されました。罹患筋としては大腰筋がメインのような気がします。その筋肉に軽く鍼をした後、風邪も引いていたと言う事から、腹を診てみました。気になるところを内臓のマニュピレーションを加えて様子を見てもらいました。
その日の午後、ワイフが近くのスーパーでバッタリ会ったそうですが、腰痛も取れた上に、数日前からゲップが出そうで出なかったのだが、治療後はゲップもたくさん出て、お腹がすごくポカポカして大変楽になったと仰っていたそうです。
腰痛が内臓の働きとどう関係しているかは定かではありませんが、内臓の働きを活発にしてあげるだけで好結果が出る場合があるのは、まぎれもない事実です。暴飲暴食は内臓に大変負荷をかけている訳ですから、年末年始のツケがここに来て出ているのかもしれませんね。