過去に治療を行った症例報告です。治療部位毎に経緯などをまとめています。左側のカテゴリ選択から治療部位を選択できます。
今日来院された新患さん。
40年以上前にヘルニア、6年前に脊柱管狭窄症の手術の経験があります。手術の後は痛みも無く、まったくと言って良い程快調だそうです。主訴は右腰から脚にかけての腰下肢痛です。私には、腰方筋、中小殿筋、腸脛部のMPSだと思えました。
わざわざこのようなケースの患者さんに、神経を押さえつけても痛みは出ない!なんて事を現時点で伝える必要は無いですね。人は誰でも自分にしか分からない(自分でも分かっていない)色んな歴史を積み重ねて生きている訳です。
辛い思いをして手術をしたのに、それを否定されれば誰でも心地が良いものでは無いでしょう。下手をすれば、喧嘩になるかもしれません。手術で良くなった人には、それは良かったですね。と言って、今ある痛みを取る事に専念すれば良いだけですね。
カテゴリ:症例報告 ,首・腰の椎間板ヘルニア
ebara / 2009年09月28日(月) 16:12
顎の周りから首にかけて痛みを訴えて来院された30歳代の女性の患者さん。
明確にココが痛いと言う訳でもありません。歯石を取るために口を長時間開けていたのが原因なのか?
小さな子供を抱えているのに、来月は外科的な問題で入院が決まっているストレスが原因か?いずれにしてもMPSだと判断して、赤い印の部位に1寸3分、1番鍼で単刺治療+徒手治療。すぐに症状は取れました。
1ケ月程前から、何の原因も無く右肩が痛むと来院された、30歳代の男性の患者さん。
可動域は問題も無く確保されています。腕を前で組む、後ろで腕を組んで伸ばすような動作をすると三角筋全体が痛むような感じ。
しかし、明確にココが痛いと言う訳ではありませんが、運動考察から罹患筋を考え置鍼治療。抜鍼後、動作確認をしてもらったところ、ほぼ痛みは消失しましたが、大腸経のラインにまだ少し痛みがあるようです。
言いかえれば、痛みの箇所が浮き彫りになりました。手三里の辺りに著名な圧痛があったので、ここに鍼で刺激を入れたところ、肩の痛みは無くなりました。
昨日、高いところから飛び降りた後、徐々に痛みが酷くなったと訴えて来院された、40歳代の女性の患者さん。
患部の圧痛、腫脹、熱感、内出血などの所見無し。歩くと赤い印の辺りが、痛いような詰まるような感じと仰ります。ある方向に動かすと症状が悪化する訳では無いようです。
器質的な問題でなくソフト系のトラブルと思えました。足根間をさぐると、地五会付近の反応が強く、脛のほうに響く感じがあるようです。
そこで、直接灸を4壮して歩いて貰ったところ、痛みはかなり改善。脛に関しては、陰陽交差で孔最に1番鍼にて雀啄刺激。同時に、地五会と孔最にバイオイエロー固定。再度歩いてもらうと脛の張りは随分と楽になったと仰ります。
まだ、少し違和感があるようなので探っていくと、解谿付近になんとも言い難い心地よいポイントがありました。ここを刺激しながら足首を他動的に動かし再度歩いて貰ったところ、症状の大幅な改善が見られたので、治療を終了しました。
追記
この患者さんは、バトミントンを本格的にされているようで、陰陽交差で利用した右の前腕はパンパンで圧痛点だらけです。フォアハンドのスマッシュなどをイメージすると、左足の踏み込みとも関係が深いものです。
陰陽交差を運動連鎖と言う観点から見ても合点がいきます。
10日程前に、自転車で転倒して手をついた時に受傷。救急外来でレントゲン異常無しの診断。シーネで固定をされていました。
仕事上いつまでもシーネ固定を続ける訳にもいかず、痛みが引く事もなかったので自分で固定を外して来院されました。念の為、舟状骨、月状骨を中心に触診しました。やはり骨折はなさそうです。
痛みの部位は、手首を使うと掌側の小指側、経絡で言うと心経にあたります。(赤印)陰陽交差で言えば膀胱経になります。足の4趾と5趾の間を押さえると痛みが楽になるようです。そこで、一番反応があったF5と金門(青印)にバイオイエローを貼ったところ、痛みが随分と楽になったと仰ります。手首の動きの制限も無くなりました。
Aさん、ゴルフのフォームを変えて打ち込んだ次の日に痛みが出ました。
Bさん、足に痛みを訴えますが、はっきりとした痛みはありません。臀部にジャンプサインがありました。美容院で長時間座った後から具合が悪くなったそうです。
Cさん、ジムで特に捻った感じは無いが、その後外くるぶしから脛にかけて痛みが出ました。
MPSを知っていれば、すぐに対処できますね。3人とも、ほぼ痛みが無いくらい良くなって帰っていかれました。
最近の治療は、運動考察などを分析して、経絡やTP理論などをその時々で利用して行います。
Cさんの場合で言うと、足のタコの位置からいつも加重が外側になっているなどの情報を得て、治療に入ります。伸びてるところは縮めたり、その反対ですね。いたってシンプルです。
急性期の場合、直接痛む部位を刺激する事は症状の悪化を招く事があるので、軽く触れる程度にしておく事が多いです。
いつもはギックリ腰で来院される患者さん。海外への単身赴任中です。
2~3日前に歯の治療後、左肩にかけて重く苦しく、左を上にしないと息が詰まる。かなりストレスの溜る職場環境のようです。背中回りの緊張を取ると呼吸が楽になる方は多いものです。(単純に患部をマッサージする訳ではありません)
ストレスは呼吸を浅くされる感じです。特に首周りは多彩な症状を呈するようにも感じます。
もう一人のHPを見て来院してくださった患者さん。過去にギックリ腰数回。足底のシビレを訴えておられます。特に症状の酷い方の下腿は二回り程大きな感じです。
加茂先生の著書に似たような写真が掲載されていたので、本の貸し出しをしました。
自分也に勉強されて来院されたのでしょうから、言葉の飲み込みも早いです。足の方はちょっと時間がかかるかもしれません。
50歳代の女性の患者さん。
昨日、正座から立ち上がる際に痛めたそうです。勿論、このような軽い動作で痛みが出ただけですから、靭帯損傷などが伴うはず無いでしょう。痛みが長引き、MRIで半月板に損傷が見つかれば、その為の痛みとされるのでしょうね。
仰臥位で、足の4、5趾間の圧痛点を押さえながら、膝を屈曲、伸展してもらうと楽になったので、この部位にバイオグリーンを施しました。これで、左膝の痛みはほぼ無くなりました。
その膝をかばっていたので腰も痛いと言う事で、陰陽交差、子午治療の対象経絡上、右の孔最に一番反応が現れていたので、ここにもバイオ。
動作時痛改善確認時、腰の痛みは改善したが、痛みが少し残っていたのでダイレクトに徒手治療を施し治療終了。
・江原鍼灸整骨院. 電話 075-463-8639
・京都市中京区西ノ京御輿ケ岡町10番地
・営業時間 9:00~12:00 16:00~19:00(水・土 午前中)
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若い女性の患者さんがお母さんと一緒に来院されました。
若い女性の患者さんの主訴は、初発は今年の初めに両足底の痺れ。
歩いていると感じない。
最近では、あちこちが過敏になっているようでピリピリすると言うような物です。
治療中は、あちこち触っても痛がる様子はありません。
整形外科にて原因不明→神経内科にて原因不明→整体治療数回で少し改善→膠原病、線維筋痛症の検査異常無し。
結果原因不明なので治療方法無しと言う状態です。
そして、一向に改善されない症状に不安と辛さだけが残っているような常態です。
お母さんは、たいした治療もしていませんが、以前あった頭痛や吐き気のような症状は随分改善されて、現在は殆ど感じないような状態です。
娘さんにも番長のところでの治療を勧めていたそうですが、お年寄りの行くような場所と言うような思い込みから、なかなか踏ん切りがつかなかったようです。
番長自身は診断権がある訳ではありませんから、上記図のような圧痛点の検査などしませんが、線維筋痛症と呼ばれる物のステージ1などの病態は、普段診ている患者さんの中にも結構な頻度でおられるように感じます。
多分、お母さんのほうも圧痛点を照らし合わせれば、ステージ1に該当するかもしれません。
お母さんのような病態をMPS、自律神経失調症、更年期障害、偏頭痛etc
と言っても大きく間違っていはいないようにも思います。
娘さんの方も、似たような物なのでは無いでしょうか?
多くの症状が簡単な筋肉の治療で改善してしまう事実があるにも係わらず、診断する側にそのような概念が無いから、原因が不明だから治療する手段が無い。
そのようにして医療難民は増えていくのでしょう。
しかし、即効で主訴が全て改善される訳では無いので、このような痛みの理屈を出来るだけ分り易くお話するのは、結構な時間も労力も必要になります。
それでも、お帰りになるときの表情が、来院された時とガラっと変化されていたりすると、こちらまで元気を頂いたような気分になっちゃいます。
つくづく正しい情報は良薬になると思える瞬間です。
トリガーポイント療法専門院の江原鍼灸整骨院.は、上記のような痛みや症状以外にも、筋・筋膜性疼痛症候群(MPS)、筋痛症の患者様が多数来院される治療院です。
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カテゴリ:症例報告 ,自律神経失調症 その他の症状
ebara / 2008年11月24日(月) 21:40
ロキソニンは、痛み止めに使われる代表のような薬です。
この薬を飲んでも、ちっとも膝の痛みが引かないと言う患者さんがみえました。
上の図では理解しにくいかもわかりませんが、私の記憶が正しければ、例えばどこかに足をぶつけたとします。
まず、ブラジキニンと言う発痛物質が体内で生成され、次いで、それを増強するプロスタグランジンと言う物質が生成されます。
ロキソニンと言う薬は、プロスタグランジンの生成を抑制する働きのあるお薬です。
ロキソニンが効かないのは、その部位に発痛物質が無いと想像出来るのでは無いのでしょうか?
単に、筋肉の凝り、スパズム、痙攣etc と呼ばれるような物だから、ロキソニンが効かなかった判断しました。
患部のアイシング、内側広筋、外側広筋に単刺。
(1本の鍼で行なう手技)簡単な治療で、痛みが10→0になりました。
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