首の痛みで来院された、40代男性の症例です。
右横になってもらい、エコーガイド下で鍼をした時の様子です。
白く写っているのが筋膜で、画面右上の方で、モゾモゾ筋膜を突いているのが鍼です。
その下に見える、黒い棒状のような塊が、第二肋骨です。
鍼先が肋骨を越えると肺があるので危険ですが、エコーで確認しながら安全を担保していますので、一般的に危険と言われる部位にも鍼をすることが可能です。
下記は同じ動画ですが、スマホで撮影してUPしていますので、時間は長いですが画像は粗いです。
カテゴリ:首の痛み
ebara / 2015年10月26日(月) 12:33
斜角筋症候群(胸郭出口症候群)の病態に似た50歳代女性の患者さんが来院された。
主訴は、マウンテンバイクに乗ったり、山歩きなどでリュックを背負うと、左手が正座の時のように痺れ感覚が無くなった感じ、手を振ると元に戻ると言われます。
先の、斜角筋症候群を読んでもらえばわかると思いますが、筋肉が神経や血管を圧迫して、痛みや痺れが起こるとされています。
他にも手根管症候群も同じ考え方ですね。世間で言われる、座骨神経痛の原因に梨状筋症候群がありますが、筋肉が神経を絞扼していると言う考え方です。ヘルニアの場合は、ヘルニアだけで痛みは起こらず、髄核から出たTNF-aと言う物質で神経線維に炎症→痛みと考えられているようです。
脊柱管狭窄症は、骨性の神経圧迫と言われています。ある時は、神経を押さえたら痛みが起きる。押さえるだけでは、痛みは起きない。炎症物質が起因している。etcいずれにしても、神経を押さえると=痛みと言う考え方がスタート地点ですから、筋性疼痛の事は見向きもされません。
NSAID,TPB注射、鍼治療、ましてや徒手治療に反応しそうな病態ではないですね。
この患者さんは、斜角筋を押さえると、上肢だけでなく、左脇腹まで関連痛が広がります。
深部反射や皮膚の触圧覚には異常ありません。
斜角筋や小胸筋のMPSと判断した方が、妥当ではないでしょうか?事実、罹患筋をリリースすると、随分症状が和らぎました。
40歳台の男性の患者さん。
昨日、首から肩甲骨内縁、上肢にかけて、激しい痛みを訴えて来院されました。
海外勤務が続いているようです。
突然、火曜日から激しい痛みに襲われて、近くの整形外科を受診されました。
レントゲン検査で、下部頸椎の椎間板変性で神経が圧迫されているのが原因と言われ、湿布と痛み止めが処方されているようです。
下部頸椎の変性を指摘される患者さんは多いと思います。
元々、下部頸椎においては、前屈、後屈運動の主となる関節なので、加齢減少で椎間板の厚みが、第3,4頸椎より少なくなるのは、ある意味当然の事でしょう。
頸椎の前湾が無いと言う指摘を受ける患者さんも多いと思いますが、これもいくらでも見られもので、気にする事は無いと思います。
番長自身、頸椎の前湾は殆どありません。
赤い印は痛みを訴えられている個所です。
菱形筋、棘下筋、肩甲挙筋を中心に簡単な鍼治療をしました。
昨日のブログでも取り上げてますが、敢えていつもより、細めの鍼を使用しました。
結果は、治療直後は、ほぼ症状は無くなりました。