30歳代の女性の患者さんが、今年の2月頃から、腕を切り離して欲しいくらいの手の痺れと痛み、握力が半分以下に低下して、フライパンも持てなくなり病院を受診。
検査の結果は、軽度の首のヘルニアの診断で経過観察。リリカを処方されたが、眠くなるだけで全く効果がないと来院されたのが、先月の半ばでした。
症状が憎悪する姿勢で顕著なのは、自転車のハンドルを握ると、すぐに痺れが切れたようになる。深部反射等には異常なし。知覚も正常。巧緻運動も可能。首の椎間板ヘルニアが原因ではなく、MPSと判断して、3回鍼治療を行ったところ、一回目は首が良く動くようになった。
2回目は、痺れが楽になった。
3回目は、フライパンが握れ、握力も正常に戻り、安静時切り落として欲しいくらいの、鬱陶しい症状が全てなくなったと言うお話しでした。
実は、この患者さんの親御さんが、脊柱管狭窄症の診断で、ほぼ毎日二年間、整形外科のリハビリに通ったが症状が変わらず、私の院で良くなった方だったのですが、鍼のネガティブなイメージから、散々勧められてから来院するのに、2ケ月以上経過してしまったそうです。
車のエンジンをかけようとしてもかからない場合、皆さんは何が原因と考えますか?まっさきに頭に浮かぶのは、バッテリーあがりではないでしょうか?まさか、コンピューターが壊れたとか考えませんよね。MPSも、車のバッテリーあがりと同じで、真っ先に考えなくてはならない病態です。
m_chiro先生のブログ記事にも、同じような事が書かれています。
http://mchiro.exblog.jp/16502921/
ただし、圧痛点=治療ポイントとは限りませんから、治療するポイントを絞っていかなくては、思うような効果はあがらないかもしれません。この患者さんの治療ポイントで、重要だったのが中斜角筋でしたが、中斜角筋の停止部付近は、鍼をせずにツールを使って処理しました。
カテゴリ:症例報告 ,首・腰の椎間板ヘルニア
ebara / 2012年06月12日(火) 10:49
首の激痛で、病院でのMRI検査の結果、首の椎間板ヘルニアが痛みの原因。痛みが引かなければ手術も考える必要があると言われ、リリカと言う薬がMAXの量処方されていました。リリカは、約1年半程前に、慢性痛の治療に保険適用で使用できるようになった薬です。整形外科でも、ポピュラーに使われるようになった感じがしますが、効果がない方も多く見られます。
この患者さんは、トリガーポイント鍼治療を行っいましたが、痛みは大幅に軽減して、痛みや痺れは、大きく改善しました。斜角筋へのトリガーポイント鍼が効果あったわけですから、椎間板ヘルニアが痛みの原因でなかったとも考えられる症例でした。
カテゴリ:症例報告 ,首・腰の椎間板ヘルニア
ebara / 2012年04月26日(木) 08:37
もう、4~5年前から腰から脚が痛く、自分が勤める病院で椎間板ヘルニアが原因と言われた、コメディカルの患者さん。椎間板ヘルニアの手術をしても痛みが取れない人を仕事柄たくさん見ているので、カイロプラクティックに行こうか迷ったそうですが、ご家族の勧めで私の院に来院してくださりました。本日、二回目の来院でしたが、初回は問診中も脂汗で辛そうでしたが、足の症状も良くなりすっかり楽になったと言うお話しでした。
トリガーポイント鍼療法で、長引く症状が顕著に改善したのですから、椎間板ヘルニアが原因ではなく小殿筋の筋・筋膜性疼痛症候群のように感じました。病院勤務をしていると色々な矛盾が見えるのも事実ですから、私がお話しする内容の理解は早いように感じます。いずれにしても、カイロプラクティック、鍼灸、代替医療と呼ばれる物をコメディカルの方が選択するのですから、今の痛み医療は。。。。
問診票に記載された赤いマークが痛さを物語っています。
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ebara / 2011年08月30日(火) 13:28
40歳代の男性の患者さん。随分前に椎間板ヘルニアの手術をされています。
今回、右の脚に痛みが出たので、インターネットの検索で脊椎専門医を受診。MRI検査の結果、椎間板ヘルニアによる腰下肢痛と言う診断。保存療法で様子を見ると言う事で、2回通院されたようですが、これでは良くならないと自分で判断され通院を中止。
ネットサーフィンで、私の院を見つけて受診して下さいました。この患者さんは、以前、ある本で幻肢痛の事を読んだ事があり、なんとなくヘルニアについて疑問があったそうです。このような、賢い患者さんばかりなら、治療する側も楽でよいですね。(笑)
ただし、理屈はどうであれ、キッチリと結果を出さないと双方にとって意味がありません。治療直後よりも、翌日のほうが楽になると言うお話しです。この方のように、治療直後ではなく、翌日や翌々日に楽になったと言われる方は沢山おられます。
今日で三回目の治療が終了しましたが、罹患筋と考えられるところは、あ~そこそこと言うポイントがまだまだ沢山あり、症状も大きく改善していることから、椎間板ヘルニアが原因ではなく、筋・筋膜性疼痛症候群の痛みが原因と言える症例です。
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ebara / 2011年06月06日(月) 12:14
30歳代後半の男性の患者さん。前回、来院された時は、腰から右脚の痛み痺れ。今回は、腰殿部痛と左脚の痺れ。
ペインクリニックでは、椎間板ヘルニアが原因であると診断を受けておられます。前回来院時は、足を引きずりながら来院されましたが、椎間板ヘルニアと痛みとの関係には大きな矛盾があること、筋痛と言う考え方で治療すればと提案させていただき、トリガーポイント鍼の効果も大きく、2回で治療終了しています。
今回、別件で来院された時に、前回は右脚でしたねと確認したところ、そうでしたか?と、すっかりどちらの脚だったか忘れてしまうくらい好調だったようです。今回も梨状筋の大転子付着部に鍼を刺したところ、関連痛が確認できました。小殿筋の最深部にも同じく、あ~そこそこ!と言うポイントが沢山見つかりました。施術後は、随分楽になったと仰って、笑顔で帰って行かれました。
赤い丸印のみ治療。脚の色は、訴えておられる痺れの部分。
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ebara / 2011年02月08日(火) 11:17
椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛と言う診断を受けている、20歳代の女性の患者さん。今までで一番の猛烈な痛みに襲われ、今までの経験から医者には行かず、鍼での治療を一番に考えてネット検索でおみえになりました。
今日で3回目の治療。最初の痛みを10とすると、2回の鍼治療後は2ぐらいの痛みだそうです。
前回まではうつ伏せで小殿筋の後方、上部、梨状筋を中心に治療、今日は仰向けで、小殿筋の前方部を治療をしました。まだ、わずかに下腿に痛みはありますが、歩行も普通に出来、痛みの為曲がっていた姿勢も元に戻りました。罹患筋の感作部分も、強く押すと僅かにあるだけですから、もうこじれる事は無いと思います。
筋肉の治療をしただけで良くなったのですから、本当に椎間板ヘルニアが痛みの原因だったのでしょうか?
問診票に痛いところをマーキングして貰った図。臀部は真っ赤です。
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ebara / 2011年01月24日(月) 19:45
今日来院された新患さん。
40年以上前にヘルニア、6年前に脊柱管狭窄症の手術の経験があります。手術の後は痛みも無く、まったくと言って良い程快調だそうです。主訴は右腰から脚にかけての腰下肢痛です。私には、腰方筋、中小殿筋、腸脛部のMPSだと思えました。
わざわざこのようなケースの患者さんに、神経を押さえつけても痛みは出ない!なんて事を現時点で伝える必要は無いですね。人は誰でも自分にしか分からない(自分でも分かっていない)色んな歴史を積み重ねて生きている訳です。
辛い思いをして手術をしたのに、それを否定されれば誰でも心地が良いものでは無いでしょう。下手をすれば、喧嘩になるかもしれません。手術で良くなった人には、それは良かったですね。と言って、今ある痛みを取る事に専念すれば良いだけですね。
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ebara / 2009年09月28日(月) 16:12
赤い印の箇所に激しい痛みがある、60歳代の男性の患者さんが来院されました。
初発は、右の親指の痺れから始まったそうです。
それが、次第に腋の付け根から、肩の激痛へと変わって行ったそうです。
近くの総合病院の神経内科へ受診したそうです。
何故、神経内科に受診したかと尋ねたところ、経験的に整形外科では???だったからだそうです。
しかし、行われた診察は、レントゲン撮影。説明は、頚椎の5番の椎間板ヘルニアによる神経圧迫。
首の前湾の消失。
すぐに手術の必要は無いが、手術したほうが早い。
治療としては、牽引が良いとの事だったそうです。
そこで、僧房筋上部、肩甲挙筋、頚頭板状筋、棘下筋、前腕の圧痛部に鍼をしました。
今日、2回目の治療でしたが、良好のようです。
カテゴリ:症例報告 ,首・腰の椎間板ヘルニア
ebara / 2008年01月09日(水) 21:17