30歳代前半の女性の患者さんの症例です。
テニス歴が長く、5年くらい前の競技中に、腰から脇腹にかけて電気のような激痛が走ったそうです。
その時の痛みは、放置していればよくなったそうですが、その頻度がだんだん多くなり、最近では激痛が走ると息もしにくくなり、痛みが殿部からふくらはぎにかけて痛むようになったそうです。
病院を受診したそうです。MRI検査の結果で、第1~第2腰椎の間に巨大な椎間板ヘルニアがあり、それが原因と診断されたそうです。
画像で写し出されたヘルニアは、あまりにも巨大で、これだけ巨大だから痛くて当然だねと言う言葉に、今後は、競技が続けていけないかもしれないと、大きなショックを受けたそうです。
この患者さんの場合、右の腸肋筋の外縁の上部(肋骨の際)に大きな筋硬結がありましたので、そこをメインに殿部、下肢、腹筋、かばっている為に背部も痛くなると言うお話でしたから、その都度やり方を変えて治療をしました。
この患者さんは、痛みを強烈に訴えられるのですが、鍼での応答が出にくく、まさに探し当てると言う表現がぴったりの患者さんでした。
うまく探さないと、反応しているところはないので、心因性と片づけられていたかもしれません。
不安傾向も強かったので、特別なセッションに時間を割いたので、10回程かかりましたが、無事によくなって競技に復帰されました。
カテゴリ:首・腰の椎間板ヘルニア
ebara / 2013年04月10日(水) 08:23