脊柱管狭窄症は、自転車ならどこまでも行けるが、歩くとすぐに腰から下肢にかけて痛や痺れが出て立ち止まり、休憩し腰を伸ばすとすぐに楽になると言う症状です。
神経圧迫が痛みの原因と説明されますが、痛み学に照らし合わせると矛盾ばかりが目につきます。
自転車を漕いでいる間も脊柱管は狭窄したままですし、治癒した後も脊柱管は狭窄したままの状態です。
脊柱管狭窄症が原因と言われる痛みが、トリガーポイント鍼施術で良くなる理由は、脊柱管狭窄が原因で起こる痛みでは無く、筋肉(膜系)の痛みだからです。
トリガーポイント鍼施術で、脊柱管狭窄自体がどうにかなる訳ではありませんし、姿勢で痛みが変化するのも、筋肉(膜系)の痛みと考えれば合点がいきます。
排尿障害などの麻痺症状は、神経圧迫によって起こり得ますので、このような場合はトリガーポイント鍼施術の適応外となります。
また、閉塞性動脈硬化症による下肢痛の鑑別も重要です。
筋膜性疼痛症候群(MPS)と呼ばれる痛みは、ありふれているにも関わらず医療従事者の多くがその存在を知らず、椎間板ヘルニアなどと誤診されているケースがあります。
痛みは記憶されますので、長引く痛みの場合一定回数施術を行っても効果が無い場合は、慢性痛症、痛覚変調性疼痛と言う考えのもと、生活の質が上がるように治療戦略を立てることになるでしょう。
実際には、日本の痛み医療は欧米より20年遅れていると言われているだけに、慢性化した痛みは治療戦略を立てること自体が難しくなりますから、慢性化しないように痛みを我慢しないことが重要です。
・江原鍼灸整骨院.
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カテゴリ:鍼灸
ebara / 2023年05月02日(火) 08:00