首のヘルニアで起こるとされる首痛や、手が痺れるような感じがして医科を受診すると、神経圧迫によるのもと言われることが殆どでしょう。
ヘルニアだけでなく、首の骨の間が狭い、歪んでいる、骨棘が出ているetc すべて神経圧迫で説明されます。
強烈な首から上肢の痛みで、整形外科とペインクリニックを受診されていた患者さんがいました。
首のヘルニアの問題を指摘され、手術も視野に入れるように言われていたそうですが、痛みと不安で眠れることが出来ず心療内科を受診した際に、あなたの痛みはヘルニアでなく、筋膜性疼痛症候群(MPS)と呼ばれる痛みであると診断されたそうです。
その診断をもとにネット検索をし当院を受診されました。
その方は、数か月続いた強烈な痛みが三回のトリガーポイント鍼で寛解状態に至りましたが、同じ症状を訴えても全く違う診断が出ると言うのは、治療戦略も異なるわ訳ですから患者にとっては大きな問題です。
頚の神経圧迫による痛みがトリガーポイント鍼施術で良くなる理由は、神経が押さえつけられたために起こる痛みでは無く、筋肉(膜系)の痛みだからです。
トリガーポイント鍼施術で、押さえつけられた神経をどうにかできる事はありません。
細かな作業が出来ない、歩行が困難etc のような麻痺症状は神経圧迫によって起こり得ますので、このような場合はトリガーポイント鍼施術の適応外となります。
痛みは記憶されますので、長引く痛みの場合一定回数施術を行っても効果が無い場合は、痛覚変調性疼痛と言う考えのもとに痛みを取りきるより、生活の質が上がるように治療戦略を立てることになるでしょう。
実際には、日本の痛み医療は欧米より20年遅れていると言われているだけに、慢性化した痛みは治療戦略を立てること自体が難しいように思います。
それだけに、痛みを我慢しないで慢性化させないことが重要です。
・江原鍼灸整骨院.
・京都市中京区西ノ京御輿ケ岡町10番地
・電話 075-463-8639
・営業時間 9:00~12:00 16:00~19:00(水・土 午前中)
カテゴリ:鍼灸
ebara / 2023年04月28日(金) 06:52