一言で、痛いと言っても幅が広いです。
日焼けした肌も痛い。
足をぶつけても痛い。
足が攣っても痛い。
患者さんは、痛いと一括りにしますが、それぞれ、抱えている問題は違います。
本来の痛みは、警告系と言われ、ケガをして出血しているので、早く止血しないと命にかかわる事を、自分に認識させる為のものです。
しかし、ケガが治った後に続くような痛みは、痛みを伝える神経が歪んでしまった痛みで、慢性痛とよばれる痛みです。
この痛みには、脳が大きく関与した中枢性感作、抹消が過敏になった末梢性感作、本人の性格やライフスタイルなど、様々な要因が複雑に絡んでいると考えられています。
日本の痛み医療は、欧米より20年以上も遅れていると言われ、いまだに、椎間板ヘルニア、半月板損傷など、痛みの原因を構造破綻と考えているフシがあります。
長引く痛みは、安易に脳のせいにされがちでですが、活性化したトリガーポイントが関与した痛みも、多く存在しています。
しかし、この痛みは、ありふれた痛みにもかかわず、医療従事者の多くが、その存在を知りません。
長引く痛みの中には、運動をしたり、カウンセリングを受けたり、認知行動療法を取り入れた方が良い痛みもありますが、わたくし一人で、全てをまかないきれません。(アドバイスや連携はいたします)
当院では、注射をしたり、薬を出したり、細かな運動指導や、質の高い認知行動療法の指導は出来ないけれど、活性化したトリガーポイントの処理は、誰にも負けないくらいの気持ちで取り組んでいます。
そう言う強い思いがこもった、専門院なのです。
カテゴリ:治療室こぼれ話
ebara / 2018年02月26日(月) 08:46