30代男性のAさんは、3月の終わりにテニスをした翌日から、歩くと左のアキレス腱が痛くなりだし、しばらくしても痛みが引かないので、整形外科を受診したそうです。
そこで、レントゲンを撮り、骨の異常はないのでアキレス腱周囲炎と診断され、薬とシップが処方、週に2~3回の頻度で、患部に電気を充て、マッサージをしてもらいに通院していたそうです。
しかし、痛みは楽になるどころか徐々に強く、歩くのも困難になり、知人の紹介で、当院を受診されました。
アキレス腱を丁寧に触診すると、硬くなった部分にジャンプサインがあり、そこをエコーで観察すると、ジャンプサインの更に下の組織に、赤く写る炎症反応と考えられるようなものが観察できました。
さらに、足関節を動かしてもらいながら、アキレス腱をエコーで観察すると、アキレス腱下の組織の滑りが、健側と比べると著しく悪くなっている事も観察できました。
Aさんは、施術を加えると同時に、自宅で行うセルフメンテナンスを合わせて指導した結果、早期にテニスをできるまでに回復した症例です。
PS アキレス腱炎と呼ばれる痛みに、鍼灸や、徒手療法は有効な手段ですが、やみくもに炎症部位を刺激すると、腱を傷つけたり、痛みが酷くなる可能性があります。
それを防ぐには、炎症性の痛みなのか?そうでない痛みなのか?腱の状態は問題ないのか? etc
エコーで患部を観察や、問診、触診を丁寧に行い、細かく病態を把握することが重要です。
白い矢印がアキレス腱、その皮下8ミリ~16ミリ、赤い矢印の先の色が付いている部分が、炎症を起こしていると考えらる部分です。
注:診断は医師にしかできませんので、上記記事は判断となります。
また、すべての患者様に、超音波エコー観察を実施するわけではありません。
・江原鍼灸整骨院. 電話 075-463-8639
・京都市中京区西ノ京御輿ケ岡町10番地
・営業時間 9:00~12:00 16:00~19:00(水・土 午前中)
・定休日 日曜日 祭日
カテゴリ:その他の痛み
ebara / 2016年08月09日(火) 07:47