TFCC損傷は、テニスやバトミントンなどの ラケットスポーツをする選手に多くみられ、 他には床に手を強くついたときなどの外傷をきっかけに発症します。
TFCCは、(三角線維軟骨複合体)の事を言い、尺骨三角骨靭帯・尺骨月状骨靭帯・掌側橈尺靭帯・背側橈尺靭帯の4個の靭帯が存在します。
上記以外の靭帯に加え、関節円板、尺側側副靭帯、三角靭帯がうまく働き、手首の安定性を保っています。
これら複合体の総称をTriangular Fibrocartilage Complex「TFCC」といいます。
TFCC損傷の痛みは、手首の小指側の部分にでます。
治療方法は受傷直後はギプスやシーネの固定し、痛みが引かないケースに外科手術が行われる場合があります。
TFCC損傷自体は鍼では治りませんが、TFCC損傷があっても痛みを感じない人がいます。
半月版損傷や肩板損傷があっても痛くない人が居るのと同じで、必ずしもTFCC損傷が痛みの原因とも言えません。
施術は機能不全になった手関節を動かす筋肉や靭帯に、トリガーポイント鍼灸・筋膜リリース療法を行います。
ただし、トリガーポイント鍼灸・筋膜リリース療法は、悪くなっている筋肉や腱を見分ける技術や関連痛の理解がないと的確な治療が行えません。
また、関連痛が生じると痛みを感じているエリアの筋肉にも新たなトリガーポイントが発生し、複雑な痛みの構図が出来上がります。
当院では、筋膜性疼痛症候群(MPS)、の考えに基づき罹患筋(りかんきん)の中にできたトリガーポイントを施術します。
下の図のように、 赤いエリアが痛いと思う場合でも、実際は×のマークが痛みの発生源ですので、この部分の治療が必要です。このような現象を関連痛と呼びます。
実際の治療例⇒http://www.ebara-acupuncture.com/archives/21244
ebara / 2015年06月30日(火) 08:55