約1ケ月ほど前に、隣県から来院された女性の患者さん。陣痛よりも強い猛烈な痛みが続き、痛みと格闘して、疲れ果ててようやく数時間寝られるという訴えでした。男の私にはピンと来ませんが、相当な痛みであることだけは理解できました。
痛みを押し殺して病院へ行っても、画像診断異常なし→湿布の山と痛み止め。到底効くはずもなく、医師からは適切な説明もないまま、経過観察。途方にくれてネット検索され、来院してくださったそうです。二回来院してくださったのですが、その後お顔を見る機会もなく、経過もわからず気になっていましたが、元気な姿で来院してくださりました。
私のなかでは、唯一気になっていた病態があったのですが、細かな血液検査も異常なかったようですから、炎症性疾患や膠原病でなく、MPSだったのでしょうね。
今回のケースは、トリガーポイントに拘らず、いかに交感神経の過緊張を取ることが出来るかを優先しました。治療後は、痛みのため数日食事が出来なかったものが、身体がポカポカして食が進んだそうです。私の治療が、どこまで役に立ったかわかりませんが、もう一生寝たきりかもしれないと思う程強烈な痛みから、元気な姿を見せていただけると、日々自分の力の無さを痛感している私にとって、大きな勇気と元気を患者さんからいただきました。
私は、医師ではありませんから、診断はできません。痛みを訴えて来られた患者さんに、除外診断が必要なのも充分理解できます。しかし、問診で事足りることも多いはずです。猛烈な痛みを発する解離性動脈瘤 心筋梗塞 尿管結石 胆石発作 etc などの内臓由来とも言える痛みなら、痛み以外にも、他覚所見がある場合もあるでしょう。それこそTPB注射などは効果ないでしょうから、TPB注射をすることで同時に診断も行えそうなものですが、いつまで経っても進歩がないですね。原因を探るのは後にしてでも、まずは痛みを全人的に捉え、優先的に除痛をしてから、除外診断を進めればよいように思うのですが。。。。