手を握ったりする強い力を発揮する筋肉は前腕にあり、その力を腱が伝え指を曲げ伸ばしすることができます。
その通り道で、指を曲げる屈筋腱が浮き上がらないように押さえているのが、靱帯性腱鞘と呼ばれるものです。
この靱帯性腱鞘は指の部分にありますが、 その部分の腱や腱鞘が炎症を起こし、さらに進行すると引っ掛かりが生じバネ指と呼ばれる現象が起こります。
症状は朝方に症状が強く、日中は使っていると症状が軽減することも多く、悪化すると指が動かない状態になります。
男性よりも女性に多い症状です。
女性ホルモンが影響しているとも言われています。
バネ指と呼ばれる症状も、トリガーポイント療法で充分良くなる可能性があります。
ただし、トリガーポイントの治療には悪くなっている筋肉や腱を見分ける技術、関連痛の理解がないと的確な治療が行えず、痛みなどの症状はなかなか良くなりません。
また、関連痛が生じると痛みを感じているエリアの筋肉にも新たなトリガーポイントが発生します。
新たなトリガーポイントの発生によって、複雑な痛みの構図が出来上がります。
当院では、筋膜性疼痛症候群(MPS)の考えに基づき、悪くなっていると考えれる筋肉、専門用語で罹患筋(りかんきん)と呼びますが、それを見つけ出し、罹患筋や腱の中にできたトリガーポイントを治療します。
下の図のように、 赤いエリアが痛いと思う場合でも、実際は×のマークが痛みの発生源ですので、この部分の治療が必要です。このような現象を関連痛と呼びます。
【イラスト図出典:『Myofascial pain and Dysfunction The Trigger Point Manual』 より引用 】
ebara / 2014年10月02日(木) 11:13