30歳代の女性の患者さん。
元々腰痛はあったが、強烈な右殿部と下肢の痛みに襲われ、半年前にスベリ症の固定術の手術をされました。術後、強烈な痛みはなくなったようですが、少しづつ痛みは和らいでいるようですが、また、腰痛が酷くなったとのことで、はじめて来院されました。メスを入れた付近の多裂筋、腸骨稜の筋付着部、右の小殿筋を中心に鍼治療をしました。
治療後は、体が楽に動かせる事にビックリされていました。鍼の効果が数時間しか持たないのか、それを機に治っていくのかは分かりませんが、少なくとも悪い筋肉に目星を付けて、そこに鍼を打つ→症状が楽になる。こう言う単純な図式ですから、筋肉のトラブル(MPS)と言う考え方を中心に、治療戦略を立てていけばどうでしょうかとアドバイスしておきました。
ただ、大きな手術をした人に、このような考え方が受け入れられるかどうかは分かりません。散々、痛い目をして、医師にスベり症が原因とノーシーボをかけられている訳ですから。
筋筋膜性疼痛症候群(MPS),トリガーポイント(TP),線維筋痛症(FM)と言うありふれた病態が世間一般に認知されなければ、このようなケースは後を絶ちません。
カテゴリ:症例報告 ,坐骨神経痛 脊柱管狭窄症
ebara / 2011年02月07日(月) 08:40