はじめてのトリガーポイント鍼治療 の著者、伊藤和憲先生のブログ筋肉の痛みとトリガーポイントの中に医師からの忠告と言う記事があります。
線維筋痛症でなくても、医師でも無い代替医療家は薬の処方などについて安易に口を挟むべきではないと思います。
確かに、不必要な薬を処方されていると感じる患者さんもいますが、私が医師であれば責任を持って対処しますが、それが出来ない以上自分が出来る事だけに全力を尽くすべきです。
もし、心から信頼できる医師が側にいて、担当の先生と相談しながら薬の調整が出来るならばベストでしょうが、実際は間単に事は運ばないのが現状です。
記事の中には、他にも効果がないにも関わらず、長期間鍼治療を続けさせる。
線維筋痛症を治せると簡単に言う。
など書かれていますが、真剣に痛みの事を考え治療にあたっていれば、そうやすやすと口には出せない言葉だと言う事はすぐに分ります。
線維筋痛症に限らず、慢性痛症になってしまった痛みは、いまのところ決定的な治療法が存在しないわけですから、患者さんと二人三脚で模索しながら、その人にあった治療方法を作り上げていくしかありません。
鍼の刺激ひとつ取っても、その日の症状で変える必要があるはずです。
いずれにしても、鍼灸師が自分の守備範囲を超えすぎたところまで口をだしてしまうと、結局は患者さんに不利益をもたらすことになりかねません。
最悪、医科と鍼灸との痛みの連携医療の構築など程遠く、患者さんや医師双方から不信感をかってしまう事になるでしょう。
鍼灸は、これからの痛み医療ににおいて、大きな成果が期待できる分野だと私は思っています。
しかし、鍼灸師ひとりひとりのセンス次第では、せっかくの活躍の場が無くなってしまうかもしれません。
私も鍼灸師の一人として、強く心に留めておかねばならないと思える記事でした。
カテゴリ:鍼灸
ebara / 2010年07月21日(水) 20:38