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ぎっくり腰2例とトリガーポイント療法 - 症例報告

この時期、ぎっくり腰の患者さんが増えるように思います。

朝から、ぎっくり腰を起こした中年女性の患者さんが2名。大きな外力が加わった訳でもなく起きたぎっくり腰は、自覚症状がないだけで、機能が低下した筋肉がたくさんあり、触察すると感作している筋肉が、罹患筋以外にもあることがすぐにわかります。二人とも、一番辛いのは靴下を履く動作が困難。

一人目は鍼治療で対応させていただきました。前屈以外に側屈困難もあります。

院にある一番細い鍼を使い、多裂筋と腰腸肋筋の移行部と腰方形筋、殿筋部分は鍼施術。

細く短い鍼では大腰筋と腸骨筋は、治療が困難な為、仰向けで同筋肉を徒手治療しました。それでも、まだ運動制限のある部分は、等尺性収縮を利用して可動域を確保。

完全に除痛は出来ませんでしたが、治療後の動作や痛みの確認では合格点を出せるレベルです。

なるべくリバウンドが少ないように置鍼する時間を20~30分確保します。施術後、鍼の跡が痛ければ、何故そうなるかお話して、痛み止めを飲むようにアドバイスしますが、今までに鍼の跡が施術前よりも痛くなったという、患者さんからの報告は1回あっただけです。

どちらかと言うと、治療直後よりも次の日に楽になっているケースのほうが多いように思います。

もう一例は、徒手のみで対応。

仰向けで、大腰筋、腸骨筋を処理した時点で、動作時痛がかなり改善。今度はうつ伏せで、多裂筋と腰腸肋筋、殿筋部分を処理。

動作時痛を確認してもらうと、前屈時痛は取れましたが、今度は後屈時痛が辛いと訴えられます。この方は、問診時に立位より座位では疼痛がマシになりました。細かく診れば、ハムストリングを掴んで前屈してもらうと動作時痛が楽になります。そこで、ハムストリングを等尺性収縮を利用して緩めてみたところ、あらゆる動作が楽になって帰って貰う事ができました。

 

カテゴリ:症例報告 ,腰の痛み

ebara / 2010年07月12日(月) 12:47