トリガーポイント鍼の特徴に感作構造(痛みの原因となる場所)を壊すという考え方があります。
痛みをその場で取るだけでなく、痛みの構造を根っこから抜くのですから、効果が長持ちします。
先日、屈強なスポーツ選手が、競技中に痛めた足首を診せに来院くださいました。
実は、この患者さんは、学生時代から、慢性化した酷い腰痛持ちでした。
就職してから更に悪化して、知り合いの紹介で来院くださったのが始まりです。
この患者さんには、二回施術をしています。最近、腰の調子はどうですか?とお尋ねすると、下記のようにお話しして下さいました。
そう言われれば、最近、腰が気になりませんね~
すっかり、腰痛持ちだったことを忘れていました。(笑)
こういう回復の仕方は、治療のインパクトが弱いですね。(笑)
鍼灸は、わざと組織に傷を付け、その傷が治る際に、感作構造(悪いところ)も潰れてしまうことを期待します。
余計な部分を傷つけないように、罹患筋の推定⇒触診⇒鍼を打つ技術が重要になります。
筋の細胞が入れ替わるまでに、三カ月とも言われますから、トリガーポイント鍼の本当の効果は、治療直後よりも、数ヵ月後に遅れてやって来るのかもしれません。
カテゴリ:鍼灸
ebara / 2013年04月17日(水) 18:33