椎間板は脊柱の間と間にあり、可動性を保つ事とクッションとしての役割をしています。
椎間板は中央の髄核と外側の線維輪に別れ、髄核は水分を多く含むゼりー状の物質からなり、線維輪は丈夫なコラーゲンの線維から出来ています。
椎間板は10代後半から水分が減少して変性していきます。
こうした現象によって、椎間板の支持性やクッションとしての機能が低下すると、周りの神経を刺激したり、靭帯、関節や筋肉に負担がかかり、腰痛の原因になると言われています。
こうした椎間板の変性による腰痛が生じた状態を腰部椎間板症と呼びます。
症状は急性、慢性の腰痛で、特に前屈時に痛みが強くなることが多いと言われています。
治療は保存療法が基本となります。
椎間板症と呼ばれる痛みは、機能不全になった筋肉にトリガーポイント療法を行うことで、充分良くなる可能性があります。
ただし、トリガーポイントの治療には、悪くなって いる筋肉や腱を見分ける技術、関連痛の理解がないと的確な治療が行えません。
関連痛が生じると、痛みを感じているエリアの筋肉にも新たなトリガーポイントが発生し、複雑な痛みの構図が出来上がります。
当院では、筋膜性疼痛症候群(MPS)、の考えに基づき、悪くなった罹患筋(りかんきん)を見つけ出し、罹患筋や腱の中にできたトリガーポイントを施術します。
下の図のように、 赤いエリアが痛いと思う場合でも、実際は×のマークが痛みの発生源ですので、この部分の治療が必要です。このような現象を関連痛と呼びます。
【イラスト図出典:『Myofascial pain and Dysfunction The Trigger Point Manual』 より引用 】
ebara / 2014年10月03日(金) 08:41