ここ数カ月、デルマトーム図と言う検索ワードが上位に来ています。
m_chiro先生のブログ「脳‐身体‐心」の治療室で、デルマトームについて分かりやすく解説されていますので、紹介させて頂きたいと思います。
http://mchiro.exblog.jp/15659225/
「痛み学」NOTE35. 痛みの臨床的指標
デルマトームとは脊髄神経後根が支配する皮膚領域、つまり求心性の感覚神経の皮膚支配領域のことであるが、脊髄が形態的に分節構造を持っているわけではない。
したがって皮膚節の境界も曖昧なわけで、あくまでも機能的な分節が31対の脊髄神経支配で区分けしている。
当然のごとく、その境界に定説はない。極めて不確定である
臨床の現場では、腰椎の4番ー5番にヘルニアがあると指摘されているが、デルマトーム図と全く異なる部分に痛みを訴える患者さんがおられます。
そもそも、人間は身体症状と視覚が一致して、初めて明確にそこが痛い、痒いと認識できるのかもしれません。
例えば、蚊に腕を噛まれたとしましょう、腕なら噛まれた場所が目で見る事が出来ますから、ピンポイントでここが痒いと言えます。
これが、背中であれば見えませんから、この辺りが痒いと認識できますが、ピンポイントでここが痒いとは言えません。
しかし、人に蚊に刺された箇所を掻いてもらっうと、痒みのポイントが明確にります。
痛みは傷があると明確に視覚と一致できますが、そうでない筋筋膜性疼痛症候群(MPS)のようなものは、視覚と痛みが一致する事はありませんから、患者さんの訴えも、この辺りが痛いと言うような曖昧な訴えの方が多いように感じます。
そのような場合は筋の触診や問診、痛みが出る動作、楽になる動作などを聞きとり、悪い部分を割り出す必要があります。
しかし、それ以前に痛みを診る者が、筋筋膜性疼痛症候群(MPS)の存在を知らない、患者サイドも画像診断をして貰わないと安心しないと言う現実があります。
私が小学生だった35年前も痛みを訴えて病院に行けばレントゲン撮影→異常なし→様子をみる。
それが、35年経った今でも大きく変わっていません。
そして、痛みを抱える人が増えていると言う現状。
痛み治療に満足している患者さんは20%未満であると言う事も耳にします。
痛みは慢性化すると一筋縄で行かない場合が多いですから、現況では患者自身が賢くなるしかないのかもしれません。
カテゴリ:痛み痺れ
ebara / 2010年12月28日(火) 08:13